鱧があまりに人気なので、その所以を考えてみた。
鱧の仲間は何か?
今日、鮮度バツグンの太刀魚が入荷した。
太刀魚の顔をご存知だろうか?
これが、非常に鱧に似ているのだ。
あまりにも似ているので、同じ仲間かとふと思ったが、肉質と骨の構造が全くちがう。
太刀魚の骨は非常にシンプルだ。
真ん中を通る一本の太い骨に沿って、櫛の様に綺麗に細い骨が並んでいる。
その身は白くふんわりと柔らかく上品だ。
一方、鱧は全身にしっかりとした骨が隈無く入っている。
元々、鱧は食用ではなかったと魚図鑑に書いてある。
関西で骨切りが行われるようになって、高級魚として珍重されるようになったとの事。
確かに、骨を切らねば食えたもんではない。
しかし、この骨のおかげでしっかりとした筋肉が全身に張り付き、他の魚にない、とてつもなく弾力性のある身をもったスペシャルな魚となったわけだ。
と、推測する。
ところで、この、「全身是総て皆筋肉」といった同じタイプの魚を皆様何だと思われるか?
うつぼだ。
魚図鑑では、同じ仲間として載っていた。
ううむ。
うつぼはグロくて嫌われものなのに、鱧は高級魚で悦ばれる。
魚の世界は真に奥深いものだ。
昔、バブルの頃、鱧を食べる機会が何度かあった。
その頃は淡白で骨っぽい地味な魚といった印象しかなかった。
それが、店主のさばく鱧を見、味見をし、メニューを書くようになった今、ようやく、この魚の優れた魅力が解かるようになった。
刺身と同じである。
魚の複雑で深い美味しさを多くの方に伝えたい。
魚ってすごいんですね。
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- 2010-07-24
- 肴
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でももっと美味しいのは開きにして干し、金槌で叩きます。3~4センチ幅にハサミで切って、あぶってはお醤油を塗りを繰り返すのが最高ですよ。
岩場によくいるから、捕まえて食べてました。