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独り言

武蔵
先日読書家のお客様から「女将はどんな本読みますか?」とご質問を受けた。
飲み食いと同じで、文字であれば牛乳パックの成分表でも読むほど好き嫌いがない無節操な女将にとってこれはとても即答できない素敵なご質問であった。
こういうジャンルが好きだとか、この作家が好きだとか、明確にあれば良いのだがそうはいかない。
なにしろ巷は面白い本があふれすぎている。
しかし、ふと思いついた!
ここ数年、身をよじるほど呼吸困難になるほどまばたきが惜しいほどどっぷりと浸った本があるではないか!
そして、その世界から抜け出たくない余り、最後の場面を読まず、六年間放っておいてつい先月再び始めから読み返した本。
宮本武蔵
吉川英治。
中央公論社。
ナニがすばらしいって、その文章もさることながら、挿し絵が秀逸で見ほれてしまう。
今時分こういう溜め感といおうか、こうい風情のある空気感を文体を損なわず、いや、むしろ、文と一体化して、昇華させている挿し絵があるだろうか。

モチロン、武蔵の話もすばらしい。
読むにつれて、自分も武蔵と共に関ヶ原以降の日本を旅している気持ちになる。
こうであろうああであろうと読むにつれその世界に入り込み、時々それを裏付けする素敵な挿し絵が現れるとじっと見つめて更に夢想する。
巌流島で佐々木小次郎と対決するシーンがラストなのでこの手前で本を閉じたのが六年前。
武蔵と共に旅をするのを止めたくない。だから読み終わりたくない。
そんな思いで中断したのだ。
が、昨年、吉川英治の平家物語を読んで、武蔵の感動が薄れた思いがあって、気楽に再び一巻から読み返した。

ヤラレターーー
またしてもヤラレテしまったーーーー

ムムムム。やっぱり宮本武蔵は面白い。
武蔵がお通に「こんどは私がソナタを待つ」なんて言って城太郎と三人で江戸へ向かう場面なんかもキャーキャー言ってしまうし、京都一乗寺下り松での決闘シーンじゃ呼吸困難の酸欠状態になって読みながらハアハアしてしまうし、伊織が登場すると可愛くって仕方ないし、読みどころ満載で、ジェットコースター漫画である。
宮本武蔵。中央公論社の挿し絵つきのやつ。
是非挿し絵と共にご堪能されたし。

お客人。
お答え申す。
拙者、不惑の年を過ぎはやうん年。オズの魔法つかいを超えるワクワクの本は宮本武蔵でござる。
きっとまた数年後一巻から読み返すに違いない。そんな本でござる。
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