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料理の名前

メニューを作るにあたって、料理の名前に苦慮するという話を以前書いた。
凝った名前も、直球系でも反応の大小は予測が付かない。

「牛すじ塩煮」という料理があった。
塩といっても、味付けが塩というわけで、それに仕上げるために昆布と鰹でしっかりと出汁をとり、これを基本に、牛蒡、人参、大根、こんにゃく、青唐辛子などの野菜をいれ、時間をかけ柔らかく炊いた牛すじを合わせ、最後に塩で味を決めている。
ので、深く複雑ながら後味はすっきりとした味の三重奏が出来上がる。

しかし、いかんせん、この名前が響かないのか、「わかさぎのフリットとラフランスのサラダ」が爆発的にヒットしたのに比べ、手間がかかって美味しいのに、なかなかご注文頂けず、ついに売切れることなく終了。

鍋に残った牛すじ塩煮を、我々は賄い飯で完食した。

ここまで読まれて、「牛すじ塩煮」と「わかさぎのフリットとラフランスのサラダ」じゃ「原っぱ村」と「パリ」くらい違うでしょ。と思われる方もいらしゃるだろう。

つまり、名前というものはキラメキ感が適度にあると、興味がそそられるようなのだ。

外食するとよくメニューに「とりあえずのスピード料理」とか「熱々のトロトロでワインにぴったり」とか「ホールのケイちゃんいちおし」などといったコメントががっちり付いていたりする。
それはそれで良いと思う。
親切だし、一生懸命さがある。
分かっているが、「牛すじ塩煮」に「店主一押し!渾身の一品」とはさすがに書けない。
しかし何か書かねばスルーされてしまう。
やむなく「トロトロ。極旨」とだけ書いた。
ほんとなら、何も装飾したくない。
ほぼ毎日メニューを書き換えているので、結局何もつけなくなった。売り切れなかった。

青海波のメニューには写真もないし、説明もない。
その文字をみて、想像を膨らませて、そそられるかどうかだ。

今回のポテトサラダもそうだ。
実際ただのポテトサラダだからポテトサラダとしか書いてない。
むしろ名前に装飾したくない。

でもただのポテトサラダだけれども、丁寧に作っている。
新じゃがをふかし、マッシュし、熱いうちにりんご酢を加える。
塩を少々。冷ましたらスライスしたたっぷりの赤玉葱と、蒸してはがした芽キャベツと少なめのマヨネーズとツナを加えている。
オーダーを受けたらセルクルで型をとり、綺麗に盛り付ける。
シンプルな料理だが、心がこもっていて美しいと感じていただきたい、そう思って作っている。

今後もキラメキ感乏しいシンプルなメニューを書き続けるだろう。
が、しかし、皆様の豊かな想像力と妄想癖が、素敵な料理を思い浮かべてくださるだろうと信じている。
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